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書く事で自分と見つめあって、少しだけ癒される

コロナが怖い祖母と、買い物が楽しい伯父 2020/08/15

祖父母と共に暮らす叔母が亡くなったのは、昨年の10月ごろだったろうか。

母が「へなちょこな兄を本当によく世話してくれた」とありがたがっていた器用な女性で、料理がすごく得意だった。

正月にお邪魔すると、この家でしかみたこともないようなお洒落で手の込んだ美味しい料理が立ち並ぶ。

そんな叔母と、買い物が好きな伯父はとても気の合う夫婦だった。

新しい調理器具や調味料を買って、料理を楽しむ。

ディズニーランドが大好きな夫婦で、遊びに行くたびにグッズが増えていた。

ヘルパーの仕事をしている叔母は祖父母ともとても仲が良くて、祖母が倒れた時には一番に見つけて対処してくれた。叔母がいなければあの時祖母は助かっていなかっただろう。この人がこの家にいてくれればとりあえず安心!と思えるとても心強い人だった。

 

そんな祖母が、1年位前に亡くなった。

家族のLINEで報告が入った時、私は同姓同名の別人の話をしているのかと思った。

葬儀では、いつも夫婦でにこにこしていた伯父が目を真っ赤にしてフラフラしながら進行を進めていた。

子供のいない家庭だった。伯父につきそう祖父母も、悲しみに暮れてとてもみていられないようだった。

 

母と同い年で、享年55歳。

あまりにも早すぎる死は、遺体を前にしても全然現実として受け入れられなかった。

 

あれから10ヶ月位が経つが、お盆だからお線香をあげに久しぶりに祖父母宅へ訪れた。

そしたら、葬儀直後は憔悴しきっていた伯父が目をギラギラさせて、今日の買い物での戦利品を楽しそうに説明していた。

お昼ご飯はうどんだと昨日の電話で決めたのに、有名らしい唐揚げ屋で買ってきたというからあげが3パック。

うまいから食べてみろと満面の笑みで満腹の私たちに唐揚げを押し付けてくる。

母はあからさまにうんざりしていた。

母と一つの唐揚げを半分こして食べてみたら、確かに美味しい。美味しいが食後に食べるには大きいし油が乗りすぎていた。

 

人の様子を気にせずにグイグイ要求してくる感じが、ちょっと取り憑かれているみたいだなと思った。

 

そんな伯父に気を取られていたが、いまだに元気がないのが祖母だ。

元から一気に元気が無くなっていたところにコロナ。出かけてリフレッシュしたいけど、怖くてそれもかなわないと悲しげだった。

どこかに連れて行ってあげたくなるが、それが感染リスクを高めるのかもしれないと思うと気軽には誘えない。

それでも元気になってほしい。