thalaj

書く事で自分と見つめあって、少しだけ癒される

「調べる技術・書く技術」が面白い 2020/12/04

新卒で入社した会社には、泊まり込みの新入社員研修があった。同期3名と同室で寝泊まりをしていたホテルで、風呂上がりの同期が化粧水を顔に塗りながら「入っていなかい」と愚痴をこぼしていた。

疲れていると、皮膚に化粧水が染み込まないらしい。

 

この本を読んだ時、私は似たようなことを感じた。何度も何度も書いてある言葉を反芻しても、書かれていることが理解できない。日本語は読み上げられるのに、頭の中で言語として理解されない。なかなか苦しい戦いになると思った。

 

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

時折宝石図鑑に現実逃避しつつ読んでいる最中に襲われる眠気と戦いつつ、134ページまで読んだところで「染み込み」が変わった。

「書き出しに力を入れる」という章から、筆者が良いと感じた記事の書き出しが紹介されている。なかなかどれも引き込まれるものばかりだった。その後もまるまるノンフィクション記事が紹介されていて、気がついたら夢中になっていた。

なるほど、ここがこの本の読みどころか。もっと他の本が読みたくなる。おいしい白米でおかずが欲しくなるような感覚だった。

まだもう少しページが残っているが、読み終わるのに時間はかからないだろう。

 

さて、今日は本来であれば直接取材依頼書を渡しに行きたかったのだが、服装が適さないのと、残業があったので諦めてポストに投函した。見てもらえるだろうか、どうだろうか。