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書く事で自分と見つめあって、少しだけ癒される

死が人を狂わせること 2020/03/21

「普段は絶対言わないのに、たまには遊びに来てねって言うようになったの。あのおばあちゃんがだよ?」

 

そう話す母とともに、久しぶりに母方のおばあちゃんちに行った。

おばあちゃんは、同居していた長男のお嫁さんが去年54歳で急死して以来、元気がないらしい。

 

いつもちゃきちゃきしているから、「元気がないといったって、疲れやすくなってるとかじゃないの?」とか思っている節があった。

 

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普通に話してみる分には、変わりがない。

 

でも、こたつを囲んで清見柑を食べているときに、ぽつぽつと話し始めた。

 

何を食べても美味しくないこと。

誰と遊んでも楽しくないこと。

 

友だちにはもう少しましな答えができるのに、その時の私は「はあ~」「そっか~」なんて生返事しかできなかった。

私の人生経験からアドバイスするなんて、おこがましいと思ったからなんだろうか。

今でも理由はいまいちわからない。

でも帰り道で、「今はそうかもしれないけど、のんびり過ごしていけば、そのうち楽しいと思える日が来るよ」くらい言えばよかったなと後悔した。

 

今でもじわじわと、あのおばあちゃんがクッテリしていたのを思い出すと寂しい気持ちになる。

人は弱い。

支えあわないといけない。